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2026/08/17 16:00 〜 2026/12/31 23:59
【配信アーカイブチケット】柿木伸之ナビゲート『夏の花』(原民喜)/「平和に生きる」を考える文学連続読書会①
1,300 JPY
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「平和に生きる」を考える文学 連続読書会シリーズ①
課題図書:原民喜『夏の花・心願の国』新潮文庫(大江健三郎解説)
ナビゲーター:柿木伸之(美学、哲学)
聞き手:清田麻衣子(里山社)
(開催 2026年8月14日)
2026年12月末までアーカイブ販売
参加費:1300円
主催:里山社
広島の原爆投下直後の様子を克明に記した原民喜『夏の花』をとりあげます。ナビゲーターは柿木伸之氏(美学・哲学研究)をお招きします。
原民喜『夏の花・心願の国』について(文・柿木伸之)
「夏の花」とは、「私」が亡妻に手向けた黄色い花である。墓参の二日後、「私」は原子爆弾に襲われた。一命をとりとめた後は壊滅していく街をさまよい、無数の死を目のあたりにすることになる。
原民喜の小説『夏の花』は、原民喜が広島で被爆したときの体験を綴った「原爆被災時のノート」を基に、1945年の秋から冬にかけて書かれた。「ノート」には、「我ハ奇蹟的ニ無傷ナリシモ、コハ今後生キノビテコノ有様ヲツタヘヨト天ノ命ナランカ」と記されている。
この天命に従って書かれた『夏の花』は、命あるものが原爆の惨禍に巻き込まれる様子を克明に描き出す。その一方で、火炎のなかに戦争の影が射していることも見落としていない。ここにあるのは「新地獄」であるという。その光景を浮き彫りにする言葉は、詩の熱を帯びる。
天命に従った原民喜は、妻の死とともに原爆の犠牲者の死を抱えた。そのことが彼を詩人として生まれ変わらせたのではないだろうか。大江健三郎が編んだ新潮文庫版の選集には、『夏の花』三部作に加え、「鎮魂歌」をはじめとする原爆以後の主要な作品も収められている。
【併読推薦本】
大田洋子『屍の街・夕凪の街と人と』岩波文庫(1945年に書かれた「屍の街」を中心に)
◎大江健三郎『ヒロシマ・ノート』岩波新書(初版1965年刊。新潮文庫版原民喜選集との関連も視野に)
◎林京子『祭りの場 ギヤマン ビードロ』講談社文芸文庫(『祭りの場』の初版は1975年刊)
本読書会では、大江健三郎が編集に携わった新潮文庫版『夏の花・心願の国』を推薦書とします。ただし、他の版元から出された本から、表題作「夏の花」だけでも読んでご参加くださるのでも、問題ありません。また、ナビゲーターが挙げた併読推薦本も読んでいただけると、より理解が深まります。
【ナビゲーター プロフィール】
柿木伸之(かきぎ・のぶゆき)
専門は美学、哲学。著書に『ヴァルター・ベンヤミンーー闇を歩く批評』(岩波新書、2019年)、『断絶からの歴史ーベンヤミンの歴史哲学』(月曜社、2021年)、『燃エガラからの思考ー記憶の交差路としてのヒロシマへ』(インパクト出版会、2022年)など。訳書にクリストフ・フイリードリヒ・ハインレ『ハインレ詩文集』(月曜社、2025年)などがある。芸術に関する評論も手がける。西南学院大学国際文化学部教授。
【「平和に生きる」を考える文学 連続読書会】とは
人間はいかにたやすく戦争にとりこまれるのか、平和に生きるとは何なのか。戦後の日本の作家たちは小説や詩でそれらを深く思考し、優れた書物を残してきました。SNSやAIが浸透し言葉による想像力が問われるなか、それらの本を現代の書き手や思想家がナビゲーターとなり、いかに読むのかを伝える全5回(予定)の連続企画です。首都圏ではなく、忘れられてはならない歴史の爪痕が色濃く残る西日本の、九州・福岡の地から伝えることで力を持つ書籍を予定しています。
※連続企画の趣旨にご賛同くださった全国書店の棚と連動するフェアを展開し、店頭で本イベント関連リーフレットを配布しています。